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強い特許の作り方

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会社では他社にまねをされないため、特許を取得することが重要となります。

とくに、強い特許を作ることが求められます。

ここでは強い記事とは何か?どのように作るのか?をご紹介したいと思います。

強い特許=広い請求項

強い特許とはなんでしょうか?
いろいろな意見があるかもしれませんが、私の意見としては広い請求項を持つ特許です。

特許の意味は独占権、排他件です。
詳しくはこちらの記事で語っています。

特許を取得すると他社はマネをすることが出来ません。
そして、特許の影響が及ぶ範囲を決めるのが請求項です。


請求項には特許の権利範囲を書きます。
この時、請求項に書かれた内容が局所的であれば他社は少し改良を加えた特許を作ることで同様の技術を得ることが出来ます。

一方、請求項に書かれた内容が広ければ、他社は特許に抵触しない技術を編み出すことが困難になり、場合によってはその分野から退却するかもしれません。

そのため、広い請求項が重要になります。

請求項と従属項

特許を読むと、請求項1、2、・・・と複数の請求項が書いてあることがあります。
この複数の請求項にはルールがあり意味があります。

基本的に数字が若いほど曖昧な表現であり、数字が大きくなるほど具体的になります。
下の図のような逆ピラミッドのイメージです。
このように逆ピラミッドにする理由は、特許審査における減縮対策です。

特許審査ではいろいろな理由で請求項が減縮されることがあります。
減縮される場合、請求項1から順番に削られていきます。
そのため、請求項1をもっともあいまいにし、請求項1を削られても請求項2ではいまだあいまいな表現なので広い範囲の権利を得られるという算段です。

請求項を広げるには

請求項を広げるにはどうすれば良いでしょうか?

具体的な方法は、本質の技術をよりあいまいにするという方法があります。

例えば、
「リチウム電池」
が世の中に出ていなかったとしましょう。

この特許の請求項を作ってみましょう。

この特許の本質技術はLi(リチウム)を使うことです。
Liはアルカリ金属です。
なので、「アルカリ金属を使った電池」という請求項が作れます。

アルカリ金属なので、「金属を使った電池」という請求項が作れます。

さらに、Liは電子を3つ持っているので、「電子を3つ以上持つ元素を使った電池」という請求項でさらに範囲を広げることが出来ました。

以上をまとめると下の図のようになります。
もちろん、「電子を3つ以上持つ元素を使った電池」という特許は認められるはずありません。
あくまで、どう請求項を広げれば良いかを考える方法だと思ってください。


このように、本質の技術をよりあいまいにしていく請求項を作ることで広い請求項を有する特許を作ることができ、その結果強い特許を作ることが出来ます。

まとめ

強い特許を作るには広い請求項を持つ特許を作る必要があります。
広い請求項を作るには、最も重要な技術を段階的にあいまいにしてき、それに合わせて請求項を作ります。
そうすることで、広い請求項を持つ特許を作ることが出来ます。