プレゼン資料など上司に確認してもらう必要がある資料を作成する場合、あなたはどの程度の完成度で確認してもらいますか?
完璧に仕上げてから確認してもらいますか?
今回は完璧に仕上げてから確認してもらうよりも出来上がったら確認してもらう方が効率よく効果的という話をしたいと思います。
そもそも完璧とは何か?
そもそも完璧な資料とは何でしょうか?
私が思うに完璧な資料とは、その資料を見る人が欲しい情報すべてが記載されている資料です。
ではそのような完璧な資料を作成することは可能でしょうか?
ほぼ不可能でしょう。
理由はいくつかありますが、まず第一に資料の製作者が資料を見る人が欲しい情報を完全に把握することが困難だからです。
第二に、資料を見る人自身が欲しい情報を完全に理解しているとは限らないということがあります。
しかし、資料を見る人(幹部など)に詳しい人が身近にいます。
それはあなたの上司です。
上司である以上相手の情報はあなたよりも持っているはずですから、相手が求めている情報に精通しているはずです。
そのため、完璧な資料を作ろうとする場合自分の上司が欲しい情報をすべて記載する努力をする必要があります。
完璧主義の問題点
さて、完璧な資料を作成しようとすると、上司の欲する情報を資料に入れる必要があります。
ここで、上司が欲しい情報が分かったつもりで資料を作成し続けると重大な問題が生じます。
上司とあなたが持っている情報量は異なります。
すると資料の方向性が異なる可能性が生じてきます。方向性が同じだった場合は資料を作り込んでも問題はありませんが、方向性が異なっていた場合は、最悪一から作り直しになる必要があるため非常に時間をロスすることになります。
そして、このような事例は多々あります。
また、どれだけ完璧な資料を作成したと思っても、上司に確認してもらったら修正が入るはずです。
この原因はあなたが資料に触れている時間が長いためです。
資料の製作者は長時間作成している資料に触れています。
その結果、初めて資料を見る人の観点とくに前提知識の相違が生じます。
すると、自分では分かりやすいと思っても初見の人からしてみたら前提知識が異なっているため話が飛躍して分かり難いということが生じます。
このような理由から完璧に資料を作ったと思ってもほぼ確実に修正が入り時間がかかり、効率が悪くなります。
完了主義とは?
完了主義とは何でしょうか?
ここでは、一通り作成出来たら上司に確認してもらう主義とします。
完璧主義は自分が納得するまで作り込みをしますが、完了主義では資料を作成したら上司に確認を求めます。
すると、上司から修正指示が入るのでその指示通りに修正を行います。
修正後、再度上司に確認を求めます。
OKがもらえればそれで終了ですし、もう一度修正指示が入った場合はその指示通りに修正を行います。
つまり、完了主義では一通り資料を作成したら、上司への提出と修正を繰り返し続けます。
そうして資料の完成を目指します。
完了主義にして変わること
完了主義の最大のメリットは効率です。
完了主義では逐一上司の意見を求めるので、資料の方向性を間違えることがありません。
また、完璧主義では資料に不足しているであろう要素を自分で考える必要がありますが、完了主義では上司に指摘されるので不足している要素を考える時間を短縮することが出来ます。
また、他人に確認してもらうことで完璧主義で陥りがちな自分よがりな資料を作成することがなくなります。
さらに、資料を上司に確認してもらっている間は時間が空くので、別の仕事に取り掛かることが出来ます。
以上、完了主義にすることで資料の作成効率が上がり、結果として全体の仕事の効率が上がります。
完了主義のデメリット
完了主義にも当然デメリットがあります。
それは、上司に何度も確認をしてもらう必要があることです。
とっつきやすい上司なら良いですが、とっつきにくい上司に確認を取ってもらうのはおっくうだと思います。
また、上司が抱えている仕事は多い場合、資料の確認に時間がかかります。
そのため、資料の提出が遅れないようスケジュール管理をシビアにする必要があります。
まとめ
完了主義になる方法
- 資料を作成したら上司に確認
- 上司の修正指示を実施
- 再度上司に確認
- 2と3の繰り返し
- 完成!
完了主義のメリット
- 資料作成の効率向上
- 仕事全体の効率向上
完了主義のデメリット
- 上司への確認頻度が多い
- スケジュール管理がシビアになる可能性がある
もし完璧主義を自覚しており仕事の効率が悪いのであれば、是非とも一度完了主義を試してください。